食欲中枢と手を結んで過食をやめるためには

ここで食欲中枢の働きについて、見てみることにしましょう。

植物でも動物でも、生命活動が行なわれている状態が「生」、活動がストップする状態が「死」。

生命活動を続けるために植物は光合成によって、動物は食によってエネルギー源を摂取し、体内の働きによってエネルギー源をカロリー化しつづけます。

エネルギー源の獲得を怠らないよう空腹のサインを出し、必要以上にエネルギー源を摂り過ぎて体に負担をかけないように満腹サインを出す。

これが食欲中枢が果たしている役割です。

必要以上に摂り過ぎない働きをも持っている点に注目してください。

必要なエネルギー源がないのも生きていけないから困りますが、必要以上に入ってくるのも、体にとって望ましくない態なのです。

必要以上に摂るというのは、体に過剰な労働を強いることです。

食品が口に入ってから、消化・分解・吸収されて最後に排泄されるまでの過程は、自分で意識してなくても、体のほうで勝手にやってくれまずから、つい軽く見てしまいますが、実は大変な労働をしているのです。

過剰に食べ過ぎると?

食べ過ぎた後は、体を動かすのが億劫になりますね。

ゴロンと横たわって、何もしたくなくなる。

食べた物が多ければ、当然、消化・分解の仕事も増えます。

多過ぎれば体の全精力を集中させないと、仕事をこなしきれません。

もう、他の事をしている余裕はないという体のサインが、食後の眠気であり、倦怠感でもある訳です。

セーブする為のストッパーが満腹中枢

過剰な負担、オーバーワークにならないように、ストッパーの役割を果たすのが満腹サイン。

必要ならば入れ、不必要なら入れないように、食欲中枢は常にあなたの体を守っています。

この食欲中枢が正常ならば、先ほども述べたとおり、お産で太るとか、スポーツを辞めた後太るということも起きません。

私がダイエットの指導をした方々の中には、ずっとダイエットを続けながら妊娠し、出産なさっている方がたくさんいらっしゃいますが、みなさん、お産太りなどという結果にならずに育児に励んでいらっしゃいます。

妊娠中、授乳中はどんぶり飯を食べても太らず、授乳が終わると、ピタッと食べる量が正常に戻るのです。

体験者の人は、みなさん授乳が終わると同時に食欲がおさまるのが不思議だったとおっしゃいますが、体がカロリーを必要としている時にはたくさん食べられる、そして必要としなくなった時にはおさまるというのが、人間が本来持っている、あるべき姿なのです。

スポーツを辞めた人も同じ

これは、スポーツをしている方にも共通します。

激しい運動をしている時には大食漢でも、運動を止めると普通になる。

授乳が終わった後、運動を止めた後も、そのままのペースで食べ続けるなんて、本当はおかしな話なんです。

食べるということは体に二通りの意味を持っています。

必要であると同時に、食べれば処理もしなければならない。

食べないのも困るし、食べ過ぎも困る。

食べないでやせるのも、食べ過ぎて太るのも、両方、体にとって望ましくない事態です。

その微妙なバランスを崩さないように体を守る食欲中枢の大切さ、お分かりいただけたでしょうか?