運動と活性酸素

活性酸素は非常に反応性に富んだ分子で、これができるとさまざまな悪影響を及ぼします。

たとえば、食物の消化や生体物質の合成等をつかさどる酵素を傷つけ、障害を起こすと言われています。

老化は主に活性酸素によって細胞がダメージを受けて起こることが、最近分かりつつあります。

呼吸によって取り入られた酸素は、体内のいろいろな栄養素を燃やしてエネルギーを獲得します。

酸素は、その過程で微妙に変化し、最終的には、水素分子と結びついて水になりますが、その途中でできるのが問題の活性酸素です。

残念ながら老化や心臓病のもとである活性酸素の発生を全て抑えることはできません。

しかし、問題の過酸化脂質の働きを抑える抗酸化物質があります。

それをアンチオキシダントをいいます。

このアンチオキシダントには、老化をくいとめるだけでなく、スポーツによるケガから早く回復させる働きもあります。

老化と関節炎のメカニズム!遊離基?

老化と関節炎の痛みや硬直のメカニズムには、共通の要素があります。

それは遊離基の働きで細胞が破壊されることです。

この遊離基は、生きていくうえで不可欠な遊離基もないわけではありません。

しかし多くは遺伝子の本体であるDNAも含めた、私たちの体の健康な組織を弱体させてしまうと言われているのです。

健康上のトラブルが起こるのは、体内に遊離基が増え過ぎ、しかも細胞を細胞から守ってくれるアンチオキシダントが十分でないときです。(活性酸素は食べ物やタバコの煙り、大気汚染や有機物の多い飲み水からも、体内に入ってきます)。

したがって、体内にアンチオキシダントが十分あれば遊離基の生成をおさえることができます。

また、О2除去剤、OH除去剤としてスカベンジャーがあります。

下の栄養物の中にアンチオキシダントが多量に含まれています。

☆栄養食品(活性酸素除去物質)
ビタミンE、C、Bl (サイアミン)、B5 (パントテン酸)、B6 (ピリドキシン)、PABA(パラアミノ安息香酸)、セレン、亜鉛、イオウを含むアミノ酸、BHT(プチルヒドロキシトトルエン)

活性酸素を除去してくれる栄養成分

では、先ほどご紹介した各成分について、各特徴と、それが多く含まれている食材について説明していきたいと思います

(l)ビタミンE (α トコフェロール)

ビタミンEは、体内に入ってきた不飽和脂肪酸が酸化して有害な遊離基ができるのを防ぐ働きをしています。

脂肪(不飽和脂肪酸は普通、常温では液状で油とよばれるものがこれにあたります)をとれば、とるほどビタミンEは多量に必要となります。

ヘルシーメニューを低脂肪食(脂質比約20%) にすれば、ビタミンEを多く摂る必要はありません。(ビタミンEは脂溶性なので、体内に蓄えておくことができます。)

〈ビタミンEの多い食品〉
アーモンド、ナッツ、うなぎ蒲焼き、たらこ、ひまわり油、西洋カボチャ、アボガド、アンコウの肝、コーン油、ひまわりの種

(2)ビタミンC

ビタミンCは、水溶性で体内に蓄えることができないため、常に補給してやらなければなりません。

また、ビタミンCは、強力な活性酸素除去する栄養素ですが、熱や酸素のあるところでは、不安定なので食品で摂るときは、なるべく生で食べるほうが良いです。

ビタミンEとCは相乗効果(両方一緒にとると効果が倍増します)があるので、ビタミンEの多い食品とビタミンCの多い食品を同時に食べたほうが良いです。

〈ビタミンCの多い食品〉
かんきつ類(オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム)、キウイ、いちご、パパイヤ、ブロッコリー、じゃがいも、ホウレン草、芽キャベツ

(3)ビタミンB1 (サイアミン)

ビタミンB1は、タンパク質、脂肪、炭水化物、アルコールなどの代謝調整する酵素が働くときにも、なくてはならないものです。

サイアミンは、神経刺激を全身に伝える複雑な仕組みにもかかわっています。

アルコール好きのスポーツマンは、たくさんのサイアミンを摂らなければなりません。

ビール、ワイン、ウイスキーなどのアルコールを飲みますと、有害物質であるアセトアルデヒドと遊離基ができます。

それらが大切な臓器に害を及ぽすのを防ぐために、アンチオキシダント(ベータカロチン、αトコロフエロール・アセテート、アスコルピルパルミチ
ン酸塩、亜鉛、セレン、シスチインを含むアミノ酸合剤、ビタミンB複合体)が重要です。

サイアミンは茄でるとなくなってしまいます。

サイアミンは水溶性のビタミンで、酸化されやすく、熱に弱いのが特徴です。

サイアミンの多い食品は、生、または蒸して召し上がることをおすすめします。

野菜に火を通すときは、アル・デンテ(ほどよい固さ)にしてください。

サイアミンは市販のビタミン剤ならほとんど全部に入っています。

〈サイアミンの多い食晶〉
豆類(どんな種類でも)、玄米(精白米にはあまりサイアミンは含まれていない)、小麦胚芽、強化米、豚ヒレ肉、豚もも肉、うなぎ甜焼き、ニンニク、
オレンジ天然果汁、レバー

(4)ビタミンB6 (ピリドキシン)

ピリドキシンは、タンパク質の運搬、代謝プロセスに関係しています。

スポーツマンにとって最もかかわりがあるのは、筋肉中に蓄えられたグリコーゲンを、エネルギー源のグルコース(血糖)に変えるときです。

ピリドキシンの効果には、高タンパク食やホモシスティネミアによって動脈が弱る病気を防ぐ働きがあります。

このほかに、食べ物や、呼吸によって入ってくる有害な化学物質から細胞を守る効果もあります。

ピリドキシンは水溶性で、光と熱に弱いので、ビタミンCやチアミンなど、他の水溶性ビタミンと同様に注意して扱わなければなりません。

〈ピリドキシンの多い食品〉
まぐろ、さんま、さけめ、さば、牛レバー、いわし、豚もも、バナナ、鯛

(5)PABA (パラアミノ安息香酸)

PABAはビタミンB複合体の一種で、赤血球、その他の細胞の細胞膜を跡離基の攻撃から守る働きをしています。

また、ピリドキシン(ビタミンB6) と合わせて服用すると運動中に酸欠を起こさせるある種の貧血庄を予防することができます。

PABAにはベータカロチン同様、大気汚染や紫外線によるオゾン障害を防ぐ働きがあるので、空気の汚れた都市で運動したり、試合をしたりする人には欠かすことのできないものです。

スモッグなどで汚れた大気には遊離基のもとになる化学物質が含まれています。

こうした化学物質にさらされているスポーツマンは、このPABAを「ピーク・パフォーマンス・プログラム」に加えるべきだと思います。


全粒穀物とシリアル類・卵・レバー・牛乳

(6)パントテン酸

パントテン酸という名前は、「至る所」という意味のギリシャ語からきています。

その名の通り、このビタミンは生きた細胞にならどこにでもあります。

パントテン酸はエネルギー代謝には欠かせないものですが、抗ストレスビタミンとしても重要な働きをしています。

また動物実験では、延命効果があることもわかっています。

パントテン酸は、厳しい条件下(とくに厳寒時)で競技をする選手には絶対必要なアンチオキシダントです。

栄養剤で補給する場合は、パントテン酸カルシウム(パントテン酸のカルシウム塩)の形で摂ることをおすすめします。

<パントテン酸の多い食品〉
レバー・納豆・さけ・いわし・落花生・さつまいも・牛乳・卵

(7)セレン

セレンは微量ミネラルなので、肉眼では見えないほどわずかな量を取ればよいと思います。

その働きは脂肪(油)から遊離基ができるのを防ぐ、ビタミンEのアンチオキシダント効果を高める、体の細胞が有害なバクテリアを殺すのを助ける、などがあります。

現代人が普通摂っている食事では、なかなか十分なセレンをとることはできません。

なぜなら全粒穀物にはセレンが含まれていますが、私たちが食べるような白米や白いパンに加工されるとなくなってしまうからです。

しかも、食品に含まれるセレンの量は、産地の含有量によって変わるので、消費者には、たとえばカップ一杯の玄米にはどのくらいのセレンが入っているのかを知ることは容易ではありません。

セレン剤を補給する際は、飲み過ぎると毒になるということを忘れないでください。

人体に必要なセレンの畳はごくわずかですが、ほとんどのスポーツマンは加工食品ばかり食べているので、わずかな量さえ満足に取れていないのが現状です。

〈セレンの多い食晶〉
全粒穀類とシリアル類、小麦胚芽、ビール酵母、わかさぎ、いわし、かれい、ホタテ、ネギ、たら、牛肉、にんにく

(8)アミノ酸

アミノ酸はタンパク質のもとになっている有機化合物ですが、同時に、アンチオキシダントとして作用します。

人間の体は、生命の維持に必要なアミノ酸を体内でほとんど合成することができますが、どうしても食べ物から摂らなければならないものがあります。

これが必須アミノ酸です。

しかし「必須」でないからといって重要でないわけではありません。

それどころか、知っていなければならないものばかりです。

これまでの研究では、鶏肉や魚に含まれるシステインというアミノ酸には、遊離基の害を防ぐ重要な働きがあると言われています。

ピリドキシンにはアミノ酸の移動を助け、動脈その他の組織を高タンパク食の害から守る働きがあります。

したがって、アミノ酸を余分にとったときは、ピリドキシンも増やしてあげなくてはなりません。

〈アミノ酸の多い食晶〉
卵、牛乳、豚肉、アジ、大豆

すっぽんもろみ酢にはこのような成分の中のダイエットに効果的な、代謝を上げる効果のある成分を豊富に含んでいます!